
イメージフォーラムで上映中の『〈特集上映〉ポーランド暗黒SF≪文明の終焉4部作≫』へ行きました。
私がみた作品は『オビ・オバ 文明の終わり』(監督/ピョトル・シュルキン,1985年)の上映回です。
核戦争後の荒廃した世界。地上は放射線が溢れ地下シェルターで暮らす人類。
人々はノアの箱舟(アーク)が救出に来てくれると強く信じている。主人公の男は、シェルター内での反乱を鎮圧し、人々の士気が低下するのを防いで日々歩き回っている。
物語が進むにつれて、男はシェルター内での腐敗した権力や官僚制のもとで生きる人々の悲惨さなどの現実を目の当たりにし、
ここの人類を救う価値があるのか疑問を持ち始める。
終始重苦しいトーンの映像が映し出されて、この状況下での人々の心理や厳しい現実を描いている作品。
社会主義体制下で制作されたこの作品は「全体主義という思想からの脱出」というテーマを描いており本国では当時上映禁止となる。
制作年は1985年。チェルノブイリ原発事故の前年であることも大変興味深い。